「マンションはコンクリート造だから、水は下の階に漏れない」
そう思っている方が、意外といます。
結論から言うと、その認識は危険です。
マンションでも状況によっては、階下漏水(下の階への水漏れ)は起きます。
今回は、現場で実際にあった「驚きの原因」を、特定につながらない形で一般化して紹介します。
驚きの原因:床掃除で“ホースの水を流していた”
階下漏水の点検依頼で現場に行き、状況確認のため上階に伺うと、
なぜか玄関前(共用廊下側)が水浸しになっていました。
入居者の方は「室内は漏水していない」と一点張り。
ただ、状況として不自然だったため、当たり障りのない範囲で確認を重ねると、
最終的にこういうことが分かりました。
- 室内の床を掃除するために、ホースで水を撒いて床を洗い流していた
- その水を、玄関方向へ流していた/押し出していた
本人は悪気があったわけではなく、
「マンションはコンクリートだから、下の階に水が行くと思わなかった」
という認識だったようです。
なぜ“コンクリでも”階下漏水は起きるのか
結論から言うと、コンクリートは「完全防水」ではありません。
水を通しにくい素材ではありますが、条件が重なると水が回ることがあります。
コンクリートは“完全防水”ではない
- コンクリートは水を通しにくい素材ですが、完全に水を遮断するわけではありません。
- 目に見えない細かな隙間(すき間)があり、長時間水が溜まるとじわじわ水が回ることがあります。
- 施工時の気泡や、経年によるひび割れなどがあれば、そこが水の通り道になることもあります。
共用配管まわりが“水の通り道”になることも
マンションによっては、上下階をまたぐ共用配管(給水・給湯・排水など)が室内を通っていることがあります。
その場合、配管の周囲や貫通部(床・壁を抜けている部分)から水が回り、想定外の場所へ流れることがあります。
※建物の構造や配管経路は物件ごとに異なるため、「どこからどう回るか」は一概には言えません。ただし「コンクリだから漏れない」と思い込むのは危険です。
そもそもフローリングに水を流す掃除は危険
床に水を流すような掃除は、階下漏水以前に
- フローリングが水を吸って波打つ
- 目地から染みて下地が傷む
- 湿気が残ってカビ・臭いにつながる
といった二次被害の原因になりやすいです。
フローリングの清掃は「メーカーの説明に従う」のが基本
フローリングの掃除方法は、材質や表面処理によって適切な手順が異なります。
そのため、清掃は床材メーカーの取扱説明・注意事項に従って行うのが基本です。
メーカーが想定していない方法(大量の水を使う、強い洗剤を使う等)で清掃すると、
劣化を早めたり、反り・膨れ・表面の剥がれにつながる可能性があります。
まとめ|“コンクリだから大丈夫”は通用しない
- マンションでも階下漏水は起きる
- コンクリートは完全防水ではなく、条件によって水が回ることがある
- 共用配管の周囲など、想定外の経路で水が流れる場合がある
- 「マンションはコンクリだから漏れない」という思い込みが、対応の遅れや被害拡大につながることがある
- 清掃はメーカーの説明に従い、想定外の方法は劣化を早める可能性がある
免責・注意
本記事は一般的な情報提供を目的としています。事例は特定を避けるため、内容を一部抽象化・変更して記載しています。
床材の仕様により適切な対応は異なります。不安がある場合は、メーカーまたは専門業者へ相談してください。
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